ポメラDM200を再評価してみました

皆さんは、キングジムが出しているデジタルメモ「ポメラ」というものをご存じでしょうか。

www.kingjim.co.jp

 

テキスト入力に特化したガジェットで、その尖った性能ゆえにあまり使っている人は見かけませんが、地味に根強いファンがいる隠れた名機です。

PCやスマホタブレットなど、インターネットに繋がる機器に溢れかえる現代において、インターネットにすら繋がらないテキスト入力しかできないデバイス、それがポメラです。

だからこそテキスト入力に集中できる、というところが売り。

るろ剣でいうところの、牙突を極めた斎藤一ですね。

 

2008年に初期モデル「DM10」が発売し、その後何度かモデルチェンジを経て、2016年に「DM200」、2018年に「DM30」が出ております。

 

そんな知る人ぞ知るポメラですが、実は私も2019年4月にDM200 を購入しておりました。

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キングジム ポメラDM200

しかしながら、買った動機は「かっこいいガジェットだから」というのが実情で、正直なところあんまり使っていませんでした。

当時Amazonで買ったときの値段は確か3万円程度(定価は5万円)。

テキスト入力しか出来ないわりには高いという印象で、しかも使ってないので宝の持ち腐れ状態でした。

 

ただ最近、外出先で議事メモを作成するにあたって「PCを持ち運ぶと荷物が増えるし、ポメラで良いかな」ということが何度かあって、ちょくちょく使う機会がありました。

そうやって改めて使っているうち「ポメラって実はすごい性能を持ってるんじゃないか」と気づかされたので、その内容を書いていこうと思います。

 

①キーボードの打ちやすさ

まず、キーボードがめちゃくちゃ打ちやすい

普通薄型のパンタグラフ方式のキーボードは、その薄さゆえに不安定なので、キーがグラつきやすいのですが、ポメラDM200に関しては打鍵したときのキーのグラつきが全くありません

公式HPによると、通常のパンタグラフ構造ではなく「V字ギアリンク構造」という特殊な構造をしているので、薄いながらも高い剛性を備えることで、安定して快適な打ち心地を実現しているとのこと。

キーがグラつかず、さらにキーピッチも絶妙で打ちやすいので、ミスタイプがほとんどありません。

 

②キー配列が完璧

あと私目線ではありますが、キー配列が完璧です。

Enterキーが大きく、矢印キーも文字と同じ大きさですし、全体的なキー配列のバランスが100点。

このサイズにきちっと収まっているのが奇跡。

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キー配列が完璧(タケダ目線)

③打鍵音が静か

ポメラを使いながら改めて気付きましたが、打鍵音がめちゃくちゃ静かです。

HHKBのType-S(静音モデル)よりも断然静か。

打鍵したときの響きが、ポメラ本体に吸収されている感覚。

会議中にメモを取るときは発言を邪魔しないよう極力静かにしたいところ、ポメラDM200なら全く議論を遮ることなく打鍵することが出来ます。

 

④バッテリーの持ちが良すぎる

最後にびっくりしたのがバッテリー性能です。

ポメラDM200に搭載されているのはリチウムイオンバッテリーですが、半年くらい使わずに放置していたはずなのに、久々に起動したらバッテリーがちゃんと残っていたんです

もちろん、何の問題もなくテキスト入力も出来ました。

バッテリーって放置すると劣化してしまうイメージがあったので、これには驚きました。

キングジムがすごいのか、バッテリーメーカーがすごいのか分かりませんが、この点はもっと評価されても良いのではと思いました。

 

ポメラDM200の難点

そんな良いところ尽くしのポメラDM200ですが、もちろん難点もあって、個人的には他デバイスへ同期しづらいところは少し残念。

大体の場合、ポメラでテキストを入力してもそこでは完結しなくて、そのデータをPCやiPhone等に同期させる必要があります。

今のところ、PCへはメモリーカードやUSBケーブル、iPhoneへはQRコードで同期させる方法があります。

無線で飛ばす方法もあるにはあるようですが、セキュリティレベルを落としたGmailアカウントが必要となり、結構まどろっこしいです。

この点は、次のモデルチェンジ(があるのか分かりませんが)で改善して欲しいなと思っています。

ただ、インターネットに繋がらないところが魅力ではあったので、変にインターネット機能が充実してしまうとポメラらしさが損なわれてしまうので難しいところですね。

 

 

以上、今さらながらポメラDM200を再評価してみました。

スマホタブレット等、インターネットを含めた多種多様な機能を盛り込んだデバイスが蔓延るなか、逆に機能を極限まで削ぎ落して「テキスト入力しかできない」デバイスを作ってしまったキングジムさん。

そんな尖ったキングジムさんが大好きです。